愛情飢餓

菅原玲晶/作


ぼくは椅子を4脚壊しました。
そしたら、誰もテーブルにつけなくなりました。

あたしは父親に52発殴られました。
髪の毛をつかまれ、廊下中を引きずりまわされました。
そしたら、誰も、何も、信じれなくなりました。

僕はお母さんの着ている服を3枚破りました。
お母さんは泣きました。

オレは親父の首をしめた。
親父の首筋には今も、青アザが残っている。

誰が、何が、彼等をそうさせたのだろう?
何を、誰を、信じたらいいのだろう?

彼等は、私達は、何かを愛せるのだろうか?

根拠はないけれど私が言えることは、一つ。

大丈夫だよ。




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