「いぐさ田をバックに」

 こんにちは、私が落合商店 3代目の落合伸彦です。

 今回、いぐさ産地の熊本県八代市へ行ってきました。 簡単ですが、いぐさの刈取りから畳表の織り上げの紹介をしたいと思います。

 まず私の後ろですが、いぐさ田です。一面いぐさです。
「いぐさの刈取り風景−1」

 いぐさの刈取りは、早朝(日の出頃)から始まります。早朝に刈り取ると草の発色が良いそうです。

 刈り取る直前に、倒れ防止用のネットを外すため、いぐさは写真のように倒れてしまいます。
(写真右側の方は、倒れ防止ネットがjまだつけてあるので、いぐさが立っているのがわかりますか?長く育てるのに、苦労しているのが伺えます。)

(この写真の撮影は、朝5時半頃です)
「いぐさの刈取り風景−2」

 刈り取ったいぐさは写真のように束にして、左側のコンテナへきれいにならべていきます。
いぐさの長さ・・・・長いですよね。
 (私も一緒に記念写真!)

 このあと、いぐさはすぐ「泥染め」されます。
「いぐさの泥染め」

 刈り取られたいぐさは、泥染めをします。
写真は、コンテナごと専用に調合された泥水の中に浸されている様子です。

 泥染めが終わると、いぐさは乾燥室へ移動します。(乾燥には何時間もかかります。)
「いぐさの選別」

 乾燥が終わったいぐさは、選別されます。
 機械上段のいぐさは短く、先端が茶色、下段は長く先端まで青いのがわかりますか?

 (今は刈取りのシーズンですが、特別に機械を動かしてもらいました。)
「いよいよ畳表に」

 選別されたいぐさ毎に、織機で畳表として織り上げられます。
 畳表は、いぐさの質・長さ・使用量、織り上げる糸の違い、そして織りの良し悪しで違いが出来ます。
 この違いの他、いぐさの品種差や織り方の違いなども加わり、様々な等級や仕様の畳表が出来上がります。

畳表は、畳屋さんで見せてもらってね!色々な種類・等級があります。
 平成16年6月、いぐさの産地・九州は熊本県八代市へ「いぐさ田」と「畳表を織る様子」を見てきました。

 畳表のいぐさは、苗作りから約2年の歳月をかけて、育て上げられています。刈取り時期、農家のみなさんは朝早くからお仕事をされています。また、写真にはありませんが、長くて実入りの良いいぐさを作るため、いぐさ田の土作りや水の管理にも苦労されているお話しも伺いました。
 良いものはそれなりの理由があります。本当に良いものは、手間ひまをかけて作っています。最近、安売りの広告を見る機会が増えましたが、値段だけではなく、実際に畳屋さんで現物を見て、納得した商品を選択されることを、強く望みます。

 最後に、今回の見学にあたり、忙しい時間を割いて見学にご協力いただきました農家の皆様や関連の方々に対し、この場をお借りして、お礼申し上げます。
いぐさと畳表(いぐさ産地をたずねて)
いぐさと畳表(いぐさ産地をたずねて)

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