薬の形と使い方1
貼付剤の正しい使い方
効能・効果
この薬は痛みと炎症を抑える貼り薬です。
貼付薬には大きく分けると2種類あり、メントールなど局所刺激作用をもつ薬剤を含む製剤や皮膚から消炎鎮痛剤が吸収される冷感タイプの製剤と、トウガラシエキスなどを含み皮膚の温感点を刺激する温感タイプがあります。
貼付薬の長所
痛みのある場所に直接効果を発揮します。
肝臓での代謝が避けられ、消化管障害など全身性の副作用が軽減されます。
貼付薬の欠点
皮膚からなので薬剤吸収率が低い。
かぶれなどの問題があります。
正しい使い方
粘膜や傷口、湿疹などのあるところには貼らないで下さい。
汗や水分をよくふきとってから使用してください。
最近のものはよく伸びるようになっていますので、患部にあわせて少しずつ引っ張りながら貼って下さい。このときフィルムを半分だけはがしてから貼っていくと扱いやすくなります。
医師の指示にしたがって、1日1~2回貼りかえて下さい。
かぶれることがありますので、貼る場所をずらすなどして、気をつけてください。
寝る前に貼るときは、10~15分たってからお休み下さい。衣服につきにくくなります。
温感タイプでトウガラシエキスやノニル酸ワニリルアミドなどが配合されているものは、入浴60分前位には、はがしてください。直前ですと刺激が強く、赤く腫れたりヒリヒリすることがあります。(シップの種類によって30分前でよいものもあります。詳しくは薬剤師に聞いてください。)
小児の手の届かないところに保管して下さい。
冷感タイプと温感タイプ
基本的に治療効果は冷感タイプと温感タイプで大差ありません。
冷感タイプは急性炎症期(打ち身・捻挫など)の疾患に使用される事が多く、温感タイプは慢性炎症期(肩こり、腰痛など)の疾患に使用されることが多いようです。
市販薬の中には貼付剤本体が発熱し温熱効果を高めている物もありますが、患部に熱感があるような時はこのタイプは避けてください。病状を悪化させてしまう可能性があります。
主な副作用
かゆみ・発赤・かぶれ・発疹・ヒリヒリ感・水ほう・ただれなどは過敏症である可能性もあります。もしも出現したら、とりあえず使用を中止して主治医か薬剤師に相談して下さい。