美奈子のつぶやき
〜 あとがきと解説 〜
第三部 中盤戦
19
脱出するためには、仲間を集めるのが不可欠と考える理香。
一方の恵梨は、動かない方が安全と考えています。
恵梨に会いたい人物がいることを知った理香は、それを利用して恵梨を説得しようと考えます。
が、その相手はスペシャルアイテムを支給されている人物。
判断に迷う相手です。
そこへ放送・・・
20
放送で告げられた死者に関して考える理香。
番号の繋がっているカップルの片方が死亡している状況を理解するのは困難です。
真相は皆様ご存じの通りですが、理香には想像もつかない内容です。
また、香菜子の死は恵梨の精神状態に大きく影響しています。
会いたい信太郎を見つけたのに、理香に妨げられた恵梨。
しかも信太郎自身にも拒絶されて、半ばパニックです。
遂に理香を殴って、信太郎を追ってしまいましたがこの結果はいかに・・・
21
恵梨は信太郎の絵を見て、とりこになってしまったわけです。
大東亜展は、もちろん日展のパロ。
首尾よく信太郎を見つけ出した恵梨。
逃げられないための話しかけ方を考えました。
それには成功したのですが・・・
結局恵梨は、自分が散ったことさえ理解できてはいないでしょう。
22
恐るべきスペシャルアイテムの正体。
ジェノ志願者以外には災いでしかありません。
自分に告白しに来た恵梨を不本意にも殺してしまい、後悔の念で一杯です。
同じ轍を踏みたくない信太郎は、訪れた雅樹に説明します。
怒りに震え、プログラムの破壊を約束する雅樹。
でも、信太郎は既に半ば諦めているようです。
そして、さらに後悔する内容が増えてしまいました。
23
完璧に信頼していた相手が突如襲ってきたら・・・
説得が通じなければ逃げるというのが、麻衣の選択でした。
ですが、現れた綾によって、美幸は正気に戻ります。
果たして、美幸はプレッシャーで混乱していたのでしょうか。
一方の綾、何故か単独行動を希望しています。
真意は如何に・・・
24
原作の三村君と瀬戸君にどこか似ている2人。
できるだけ似ないように進めたいとは思いますが。
匠の作戦は、死体から首輪を入手して研究すること。
なかなか明かさなかったのは、新一が同意しないことを予想していたからだと思われます。
読者の皆様は、匠のこの作戦には同意できるでしょうか?
一方の新一は心の葛藤を感じているようです。
さて、研究の成果は・・・
25
原作の呼びかけ作戦を、逆に罠として使う発想です。
達也は賛成ではなかったのですが、功の説得でしぶしぶ承知。
ですが、不良のブランドはこんな時に大きなマイナスでした。
現れた雄三にとっては、“不良の風上にもおけない行動”だったのでしょう。
命乞いした達也でしたが赦してもらえませんでした。
26
素早く雄三を発見して逃げ出した功。
折角の作戦がぶち壊しですが、銃もない状態で雄三と対峙するわけにはいきません。
しかし、呼びかけを聞いて様子を見に来ていたのは雄三だけではありませんでした。
桃香を単なるお嬢様だと思っていた功は、完全に甘く見ています。
それが、正に命取りになりました。
桃香にとっては、卑怯な上に国をないがしろにする功は、何のためらいもなく倒せる人物だったことでしょう。
27
神子の五十鈴は、当然ながらゲームに乗る気にはなれません。
それでも神社の中で彼の来訪を待ちました。
しかし、彼は・・・
一方の剛。
神子姿の五十鈴に一目ぼれして日参し、見事にゲット。
しかし、プログラム中では冷静な思考が出来ませんでした。
やけくそ思考を、冷静な五十鈴に抑えられました。
原作の倉元君と矢作さんに少々似てしまったのが残念だと思ってます。
なお、ホムタワケは八幡宮の一般的な祭神である応神天皇(第15代)の和風諡号です。
同様に、ミマキイリヒコイニエは崇神天皇(第10代)、イクメイリヒコイサチは垂仁天皇(第11代)の和風諡号です。
当時は天皇と言う称号が無い時代ですので、大王と記しました。
もっとも、この3人は実在していない可能性もありますが・・・
また、神子は巫女とも書きますが、巫女ですとシャーマンのニュアンスを伴うため神子に統一しました。
28
不良少女の美佐は案外純情。
雄三の強さに憧れて惚れこんでしまいます。
そして、雄三の気配りにも・・・
プログラムでも雄三との行動を望んだのですが・・・
目の前の少女を甘く見たのが敗因でした。
もっとも、これが来夢の作戦でもあるのですが。
29
彼氏の無情な裏切りに深く傷ついたひとみ。
半ば人間不信になっています。
しかし、彼の死は大きな動揺を与えたようです。
不安と淋しさのあまり、誰かに頼ろうと思ったのですが・・・
断固としてひとみを受け入れなかった琴音。
残酷なようですが、真相を知らない琴音の立場では当然の判断とも言えます。
受け入れようとした奈央の方が甘いと言えるでしょう。
ひとみはますます不安になり、とにかく誰かに信用して欲しいと思い、他の事に頭が回らなくなってしまいました。
結局、最悪の相手に声をかける結果となりました。
30
2回目の放送タイム。
恵梨の名前は理香に少なからずショックを与えました。
それでも、理香は気丈に運命に立ち向かおうとします。
そして退場者の名前からいろいろ推理してみますが、なかなか難しいようです。
移動を開始した理香が見つけたのは不良の摩耶。
元気のない摩耶を不思議に思いながらも、油断は出来ません。
仲間にする気になれないのもやむを得ないところでしょう。
31
ハッキリ申しまして、今回の主役は人間ではなくてアイテムです。
このアイテムの使い方・・・
幸太と賢一のどちらが正しいのでしょうか。
あたしとしては、「自分が死んでの勝利には価値がない」と考えます。
ちなみに今作のネタのうちで、前作完結以前から浮かんでいたネタは2つだけなのですが、このアイテムはその1つです。
もう1つは既に(謎)
32
異性に対する緊張の強さが少々病的な守。
お気に入りの子の悲鳴を聞いて、のこのこ出かけていったのですが・・・
彼女にしがみつかれて、脈拍と血圧が急上昇。戦闘どころではありません。
大ピンチで心を無に出来たことが勝利に繋がったようです。
折角助けても同伴できないのは何とも気の毒な設定ではあります。
33
この催眠ネタが、以前から浮かんでいたもう1つのネタです。
前作では使いどころがなく、今作で登場です。
ジェノ化して優勝を目指す決意はしていても、殺人に踏み切れないというのはプログラムでは珍しくないでしょう。
そこを催眠術師につけいられてしまいました。
それでも出会う相手次第では戦果を上げられたかもしれないのですが・・・
肇がいち早く桃香を見つけて逃走してしまうあたり、全くの不運といえましょう。
桃香の方も予定外の相手を殺すことになって少々困惑していたのですが、相手が正気でないならば気にならないようです。
34
そして、一方の催眠術師。
最初はその気ではなかったのですが、美幸に催眠を依頼されて、悪魔の囁きに負けてしまいました。
美幸に出会ったことが転落の始まりだったようです。
順調に2人を操ったのですが戦果はゼロ。
ツイてないと感じた時点で止めるべきだったのでしょうが、美幸が正気に戻ったこともあって後へは引けません。
計略に熱中するあまり、来夢の作戦が全く読めませんでした。
来夢にとっては、いいカモだったことでしょう。
なお、催眠術としては不自然な点が多いと思われますが、フィクションとして御容赦の程をお願い申し上げます。
35
第3の珍支給品登場です。
隠れているキャラ以外が持っている場合には、逆に揉め事の原因になりかねない代物です。
脱出を志す者には、全く役立ちません(笑)
もし、原作で山本君か小川さんにこれが支給されていたら・・・
とか考えてしまいました。
そして、委員長登場。
ハッキリ言って、前作のはる奈と被ってます(汗)
どうしても、原作の内海さんの影響から抜け出せないようです(恥)
多くのオリバトの女子委員長がこんな行動を取っているのも事実ですけどね。
36
首輪の解析に必死の匠。
クラスメートの首を切り落とした以上、責任は軽くはありません。
疲れのあまりの居眠りで見た夢が、匠にひらめきを与えたようですが、その内容は・・・
一方、敵討ちに燃える摩耶。
3人の仲間がそれぞれ別の人物に殺されているとは夢にも思わないでしょう。
匠を仲間にした方が行動しやすいと判断したようです。
37・38
元々は1話の予定でしたが、長くなったので分割しました。
剛と五十鈴の馴れ初めは27話にありますが、今度は剛の視点から。
わがまま男なのですが、彼女に対してだけは純情そのもの。
プログラム下での混乱状態を五十鈴に治療(?)されてからは、五十鈴を守りながらの脱出を夢見ています。
例え助からなくても、悔いのない死を迎えたいと願っています。
そこへ現れた優等生。
敵か味方かも不詳のままで不毛な言い合いになってしまいます。
そして真意を知った時には、既に術中に・・・
どうにか五十鈴を逃がすことだけは出来ましたが、無念の退場となりました。
39
これまた脱出を夢見る男の登場です。
準備中に見つけたのは気絶した少女。
仲間が出来て気合も入ります。
一方の早紀。
守に落とされた理由は全く理解できておらず、腹を立てています。
康洋の説明にも納得できません。
状況からいえば、確かに納得しにくいところではありますが。
40
プログラム経験豊富な印藤。
しかし、今回ばかりは勝手が違うようです。
年下の未熟な担当官を補佐せねばなりませんし、桃香の存在は大きなストレスです。
不正を嫌う桃香に敬服しながらも、印藤の悩みは尽きません。
41
自分の意志でないとはいえ、親友を襲ってしまった美幸。
相手は気にしていない様子でも、自分の気がすみません。
何かの時に借りを返そうと密かに誓っています。
結局、第三者の助けで誓いを果たしました。
一方の麻衣。
自分が美幸を守っていこうと考えています。
しかし、現れたのは・・・
逃走は難しいと判断したようですが、結果は裏目でした。
そして、2人とも仕留めたかった篤。
美幸の策に嵌ってしまいました。
が、最後は美幸に敬意を表したようです。
42
ひさびさ登場の主人公理香。
麻衣と美幸を助けようとした第3者は理香だったのです。
美幸の意図を理解し、麻衣を連れて逃走しました。
初めは納得しなかった麻衣も、どうやら落ち着いたようです。
念願の仲間を得た理香の今後は如何に・・・
43
充分に周囲を警戒していた理香ですが、それ以上に上手な人物もいるわけです。
逃走しようとしても、相手の脚力は1級品でした。
あえなく捕らえられて絶体絶命と思われたのですが、相手は意外にも・・・
「やる気の者を退治する」が、雄三の基本姿勢であることが明白になりました。
理香たちを捕らえたのは情報集めが目的のようでした。
44
謎キャラの1人、甲斐琴音の正体を公開です。
基本的に、琴音は軽業師なのです。
だが、クラスメートをよく知らないのは、プログラムでは不利な条件です。
今回は、奈央を仲間にしていたことが幸いしました。
そして来夢。
今回は正体を見抜かれてしまいました。
琴音がその気ならばアウトだったのですが、まだ運が残っているようです。
45
没落家庭の武和。
単に死にたくないだけだったのが、生活保証の件で気合アップです。
出会った相手にエサをちらつかせて、無理矢理に戦わせたのですが・・・
一方の綾。
本ストーリーでは重要な謎キャラです。
レーダーを入手して、次はどうするのでしょうか。
46
宗教家の千秋。
原作の稲田さんのような電波タイプではなく、まじめな信徒です。
他の生徒ほど死を怖がっていないのも信心深さのなせる業です。
何せ全てが定められたことなのですから。
しかし、基本的に戦闘力が劣っています。
桃香に挑んだのは無謀というものでした。
ちなみにこのバトルシーン、某漫画の1シーンを思い出した方もいらっしゃるでしょうね。
47
雄三の過去。
決して本来の不良ではなく、むしろ武道家だったわけです。
祭り上げられてボスになっているあたりは、少々原作の桐山君と被ってます(汗)
自己中心的にクラスメートを殺す者が赦せず、ゲームに乗ったものを倒し、脱出に便乗したいと考えています。
従って、脱出派の雅樹との遭遇は好都合でした。
雅樹が慎重なのも当然で、それでも雄三は自信を持てたようです。
その後は雅樹の焦るシーンが(笑)
48
雅樹の秘密をおぼろげながら公開。
前作を読まれた方は、何となく閃かれたのではないでしょうか。
そして、それを知っているからこそ奈緒美は自信があるのです。
一方の肇。
バリケードを見たため、策を弄して侵入しようとします。
だが奈緒美を騙すことは敵わず、最後は誘導尋問にかかってしまいました。
49
愛夢に化けている来夢ですが、自分の方が親しい相手に戸惑ってしまいます。
しかも一目で見破られて冷汗ものです。
しかし、ここで前回は使い損なった珍品が役に立ちました。
信太郎に死の恐怖を与えなかったのは、せめてもの友情でしょうか。
一方の信太郎。
友人と思っている相手に接吻されて呆然。
ですがそれは死の接吻でした。
50
康洋は地形を利用して政府に天誅を加えようとしています。
政府側もギリギリまで処刑をしないで様子を見ているようです。
そこに現れたのが転校生の篤。
熱血漢の康洋は篤に事情を説明して説得しようとしたのですが・・・
そして早紀を守ろうとしている守。
全ての行為を早紀に誤解されながらも必死です。
早紀に想いが通じる時は来るのか・・・
51
じっと横恋慕に耐えていた孝則。
剛の死を知って、自分にもチャンスがあると思い込みます。
ですが、相手は甘くありませんでした。
自分のものにならないなら殺してしまえという言語道断な発想。
成功寸前だったのですが、そこに・・・
桃香の性格を把握している五十鈴の勝利。
「窮鳥懐に入れば猟師もこれを殺さず」ですね。
そして桃香。
暗殺兵器など大嫌いのようです。
52
主人公の仕事は放送を聞く事(笑)
プログラム開始から丸一日で、クラスメートは約半数になりました。
今回の退場者からは殆ど推理する材料がありません。
そして現れたのは勉強男。
暴言にも取り乱さず、冷静に対処して論破に成功です。
最後に罠を仕掛けてきましたが手順前後でした。
53
仲間思いの摩耶。
仲間の仇討ちを志しつつ、匠の脱出策に協力しています。
しかし、最悪の襲撃者が登場。
自分だけなら逃げられないこともなかったのですが、摩耶は仲間に入れてくれた匠に最後まで義理を通しました。
一方の篤。
逃げない摩耶を見て、店内に重要人物が潜んでいると予想したようです。
54
遂に首輪の解体に成功した匠。
脱出の夢が膨らんだ直後の悲劇。
思わぬ点をジェノに責められて、冷静さを欠いてしまいました。
篤のキルスコアはすでに7。
今後も増えることでしょう。
これにて中盤戦終了です。
生存者の男女比(6:13)がかなりアンバランスになってしまいました(汗)