BATTLE ROYALE
The Gatekeeper


第19話〜『裏切』

 会場の北は、山に覆われている。その山のふもとは、住宅街と中華街が広がっている。しかし山と街の境には人家は少なく、道路と小さな田畑くらいしかない。それが何とも物寂しさを感じさせる雰囲気がある。
 そんな場所のひとつでもある、B=6エリア。そのエリアを、
北岡弓(女子4番)は移動していた。この状況下に放り込まれたことで既にストレスが溜まっているのか、いつも丁寧に手入れしていた薄茶色のセミロングヘアーも、多少傷んでしまっている。
 少し前にそのことに気付いた時、弓は少なからず苛立ちを感じた。同時に、この状況に自分たちを追い込んだ古嶋と島居とかいう二人の男女に対する怒りも湧いた。しかし、あまりそればかり気にしているわけにはいかない。今の弓には、仲間がいるのだから。
「それにしてもさぁ、どこにいるんだろうね、玲香」
 その仲間――
乙子志穂(女子2番)が背後から言う。彼女の足音と同時に、彼女が全身に身につけたアクセサリーの揺れる音がちゃらちゃらと鳴る。
 アクセサリー好きな志穂は、常に指や腕に数多くのアクセサリーを着けている。そのことを担任の池谷潤一や、学年主任の白河に注意されていたのだが、志穂は絶対に外そうとはしなかった。本人いわく、ポリシーなんだそうだ。
――この調子だと、死ぬ時も外そうとはしないんじゃないか。
 弓は、そう思っていた。しかし、その『死』がこうも早く間近に迫ることになるとは――考えもしなかった。
「この会場も、広そうだからね。早めに見つかれば良いけど……あてが無さすぎるしね」
 志穂の言葉に、弓はそう返す。これは、弓の正直な感想だった。


 弓や志穂よりも早く出発順が来た
沼井玲香(女子12番)。弓が出発し階段を上った先には、志穂だけがいた。玲香はどうしたのか聞いてみたが、志穂は肩を竦めながら答えた。

――分かんないよ。ずいぶん先に出発したはずだし……怖くなって逃げちゃったんじゃない?

 少々投げやり気味に聞こえたその言葉に、弓は若干苛立った。だがすぐに、仕方のないことだと割り切ることにした。
 沼井玲香は、弓や志穂のようなちょっと不良ぶったメンバーとは本来水の合わないタイプの女の子だった。どちらかといえば、女子学級委員長の
阪田雪乃(女子5番)たちのグループとつるんでいるほうが似合いそうな、大人しく、相手を気遣うことのできる優しい少女なのだ。
 その玲香が弓たちのような面子と付き合っているのは、弓と小学校の頃から仲が良かったという、ごくごく単純な話だった。
 弓は中学に入ってから、髪を染めてちょっと不良っぽく振舞うようになった。ただ、ちょっと大人になってみたい。その程度の考えだった。その過程で志穂とも仲良くなり、根本的に毛色の違った玲香とは、疎遠になる――はずだった。
 しかし、玲香は弓たちと一緒にいようとした。いわゆる不良行為はしなかったが、弓や志穂、時には弓たちを通して
比良木智美(女子13番)のグループとも話をするようになっていった。
 だが、その結果自然と玲香の交友関係は狭まった。除け者にされるようなことはなかったのだが、ちょっと、他のクラスメイトとの距離ができた。
 けれど、玲香はそれを気にする素振りなど見せはしなかった。それどころか、弓にこう言ったのだ。
――私は、弓ちゃんたちと一緒に遊ぶのが楽しいんだから。弓ちゃんは何にも気にしなくていいの。
 その時からだ。私が、玲香のことを今まで以上に気にかけるようになったのは。


 そして今、最初に出会った志穂と共に、こうして玲香を探しながら移動を続けている。少し前に遠くで銃声らしき音がした時には、玲香が撃たれたのではないかと心配になって、音のした方角に移動しようとさえ思った。だが、志穂に止められた。
――もし玲香だとしても、今から移動しても遅いことくらいは分かるだろう? それに、今ここには私たちも入れて35人の生徒がいるんだ。その中から玲香に当たる確率がどのくらいあると思ってるのさ。
 そう言われてしまってはどうしようもない。結局、音のした方角へ向かうのはやめになった。

――しかし――。

 弓は思った。
 弓に比べると、志穂はずいぶんと冷静に思考しているように思える。もともと彼女は頭の回転が良いタイプだとは思っていたが、ここまで冷静だとは思っていなかった。もっとも、弓が冷静になれていないだけなのだとは思うが。
 それに、志穂がすんなりと同行を快諾してくれたのもありがたかった。おかげで、人手も得ることができている。
 だが、支給された武器が二人揃って貧弱だったのは、どうにも辛い。
 合流した時、志穂と一緒にお互いの武器の確認を行ったのだが……弓に支給されたものは缶詰セット(ご丁寧に缶切りまで付いていた)、志穂はラバーカップ(公衆トイレにあるのを、見たことはある)、という有様だった。
 弓の缶詰セットは非常食になる分まだマシだが、志穂のラバーカップはさすがにどうしようもない。弓のほうも、身を守るのには何ら役に立たない。正直なところ、この状態で玲香を探すというのはかなり厳しいように思う。
 そこで、道中民家に侵入して包丁と果物ナイフを一本ずつ手に入れ、それぞれが持つことにした。それでも、不安なのは事実なのだが。
「そろそろ、次のエリアのはずだよ。この調子じゃ、端っこまでいっちゃいそうだね」
 志穂が、周囲を確認しながら言う。ということは、もうじきB?7エリアに入るということだ。志穂の言うとおり、このまま玲香が見つからなければ、すぐに会場の端までたどり着いてしまうかもしれない。しかし、そうなったらまた虱潰しに探すのみだ。少なくとも、弓はそう考えていた。
 やがて少し風景に変化が見えた。視界の右側に映る建物が、徐々にまばらになってきた。おそらく、中華街の端あたりまできているのだろう。その先には、また住宅が点在している、と地図には記されていた。
――玲香、どこ……?
 弓は、内心祈り始めていた。玲香の無事、そして彼女が弓たちの前に姿を現すことを。
 まさに、その時だった。

「弓ちゃんに、志穂、ちゃん……?」

 声がした。確かに、玲香の聞き慣れた声が。
「し、志穂!」
「うん、確かに今、玲香の声が……」
 志穂も、今の声を聞いていたらしい。ということは、幻聴でもなさそうだ。
「玲香、ここにいるの? いるんだったら出てきて! お願い!」
 弓はそう声をあげる。あまり大声を出すと誰かに気づかれるかもしれない。そうも思ったが、玲香に会いたいという思いのほうが勝ってしまっていた。
「そうだよ、出てきてよ玲香!」
 隣でも、志穂が声をあげている。弓たちの目的が一つ、果たされようとしているのだ。無理もないだろう。
 それから少しして、北の方角から草をかき分けるような音がした。その方角を見やると、そこには、玲香の見慣れた顔があった。出発してから僅かな時間だというのに少々疲れた雰囲気は見せていたが、それでもいつもの自分らしくあろうとしているのか、にこやかに笑みを見せている。その手には、支給された武器なのだろうか、弓と銃を交ぜたような形状のもの――クロスボウを持っている。
「れい、か?」
「……弓、ちゃん。志穂、ちゃん」
 弓の言葉に、玲香は途切れ途切れに呟く。そこまで疲労するほど時間は経っていないはずなので、おそらくは精神的なものなのだろう。この極限状況で、ずいぶん精神をすり減らしてしまったようだ。
「良かった……無事だったんだね、玲香」
「うん……」
 玲香が呟きながら、弓たちのほうへやってきた。
「あの駅を出てから、ずっと走って……疲れて、ここでずっと隠れてたの。弓ちゃんたちを探そうとも思ったんだけど、私も誰かに御手洗君みたいに……なったら、って思うと、動けなくなって――ごめん、ね」
「仕方が、ないよ。私だって、あれは怖かったよ」
 そう、出発する前に殺された
御手洗均(男子16番)。彼の死に様は玲香だけでなく、弓の脳裏にもしっかりとこびりついている。きっと、志穂も同様だろう。
 均とは特に親しくもなかったし、むしろあまり好きではないタイプだった。だが、その無残な死に様を考えると、少し彼に同情してしまうのも事実だ。
「まあ、自業自得だとは思ったけど、ね。それだけで済ませるのも、さすがに酷いかな」
 志穂が、そう呟いた。
「ところで、二人ともまさか、私を探してた?」
 玲香が少し申し訳なさそうに言う。
「そうだけど、そんなに気にしなくていいよ。私たちは探したくて探してたんだし」
「そうそう。私だって別に異論はなかったしね」
 弓が玲香に言葉をかけると同時に、志穂も同様のことを言った。
「それなら、良いんだけど……」
 玲香はそう言うが、その眼は違うことを思っていることが、弓には分かった。玲香は、弓と志穂がどう言おうが納得はしてくれないのだろう。申し訳ないという気持ちに苛まれ続けるのかもしれない。

 その時、突然小さな音が鳴った。漫画などでも出てきそうな、腹の空いた人間が発しそうな音。その音源は何なのだろうか、と周囲を見ていると、玲香がまた申し訳なさそうな表情を見せている。
「ご、ごめんね……。ほっとしたら、急にお腹が空いちゃったみたい」
――そういえば、私たちも何も食べてなかったっけ。
 最後に食事をしたのが、修学旅行に出発する前に自分の家で食べた朝食のはず。となると、三人とも丸一日近く何も食べていなかったことになる。今の今まで神経が張り詰めていたせいか、全く気にならなかった。しかしここにきて強い空腹感が襲ってきた。
「せっかく三人揃ったことだし、何か食べようか」
 志穂が言う。
「そうね。私たちもお腹が空いてるし」
「支給されたパンじゃ味気ないし、せっかくだし弓の缶詰でも開けようよ」
 口々に、声が飛び交う。徐々に、張り詰めた空気が緩んでいくのが弓にも分かった。

 弓たちは、そこでようやく移動をすることになった。玲香が隠れていたという山のふもとの林の中へと、三人揃って移動した。
 その過程で、玲香からも色々と話を聞いた。ここまで来る途中に、
津倉奈美江(女子9番)らしき姿をC=3エリアの住宅街で見たことや、彼女に支給された武器は、その手にずっと持っているクロスボウだということ……。その他にも、色々と他愛のない話をした。
 そして玲香がいた場所にたどり着き、身を隠した。
「弓、私が缶詰を開けるわ」
 志穂がそう言い、弓は人数分の缶詰と缶切りを志穂に渡した。志穂が缶詰を開けている間、玲香が話しかけてきた。
「ねえ、弓ちゃんは――何で、私を探してくれていたの?」
 言うと、玲香は少し俯く。何か後ろめたさを感じているかのような素振りに、弓は感じた。
「何でって、決まってるじゃない。あなたは、私の大事な友達だから。それじゃ、駄目?」
「でも……私、弓ちゃんと志穂ちゃんを待たないで、一人で逃げちゃったし……きっと、怒ってるだろうな、って。逃げてからも、御手洗君みたいになりたくなくて、動けなかった……」
 その時、弓は見た。玲香の眼が潤み始めたのを。玲香は、泣いていた。よく見れば、彼女の眼の下には涙の跡がある。今までずっと泣いていたのだろうか。弓たちを見捨ててしまった、と自責の念に駆られながら。
 弓は思わず、玲香を抱きしめていた。玲香はやはり、こんな状況でもいつもの玲香のままだと分かると、嬉しかった。
「ゆ、弓ちゃん?」
「そんなことないよ、玲香。あなたは……私たちの前に出てきてくれたじゃない。あんな死に方見たら、誰だって怖くなる。仕方がないよ。玲香は、十分強いよ」
 素直な言葉が、口をついていた。弓は、確かに玲香に感謝していた。彼女の、その優しさに。
「弓、玲香。缶詰開けたよ。一緒に食べようか」
 志穂がそう言って、弓と玲香の前に缶切りで開けられた缶詰を二つ差し出した。一つはどうやら鯖の味噌煮、もう一つは牛肉だろうか、肉のようなものが見える。
「ありがとう、志穂」
「良いのよ。私だって……」
 言いながら、志穂はその手に持ったもう一つの缶詰を見せた。どうやら、蜜柑の缶詰らしい。
「これをもらうしね。私が開けたんだから、デザートはもらってもいいでしょ?」
「それが狙いで、開けたがったのね……?」
 弓は苦笑しながら、言った。すると志穂も笑顔を浮かべた。
「そうよ。果物は好きだしね」
「……まあ、良いわよ。そのくらいは」
「弓なら、そう言ってくれると思ってたわ。じゃ、食べましょうか」
 志穂がそう言うと、弓は志穂と玲香にプラスチック製のフォーク(これも弓の缶詰セットに付いていた)を渡した。それを受け取ると、玲香が鯖の味噌煮の缶詰を取りながら言った。
「それじゃあ、いただきます」
 よほどお腹を空かせていたのだろう。心なしか声が少し明るくなっている。玲香が鯖の味噌煮を美味しそうに頬張るのを横目に見ながら、弓も牛肉の缶詰を取る。
「いただきます」
 そして弓も、缶詰から取り出した牛肉を一切れ、口に放り込む。噛むと、何ともジューシーな味わいがあった。今ならば、どんな食べ物も美味しく食べられそうに思えた。
 そんな感想を抱きながら、弓が肉を嚥下した直後だった。
「うぐっ」
 一言呻いて、突如玲香が倒れた。あまりに突然のことで、弓は驚きを隠せなかった。
「れ、玲香?」
 弓がいくら呼びかけても、玲香は応えない。先程食べたばかりの鯖の味噌煮を、口から吐き出す。吐いてもなお、玲香の異常は治まらない。

――食中毒? でも玲香が食べたのは缶詰のはず。缶詰を食べて食中毒なんて――。

 その時、弓の身体にも異常が起こった。強い吐き気と、腹痛。思わず弓は、さっき食べた肉を思いきり吐き出していた。人前で嘔吐するなど、嫌だったが、本能には逆らえなかった。何より、玲香の身に起きた異常を目の当たりにして、嫌な予感がしたのもあった。
――まさか――!
 弓がある一つの可能性に思い至った時、目の前に座っていた志穂が立ち上がった。その顔に、冷笑を浮かべながら。
「ありがとう。疑いもせずに食べてくれて」
 志穂のその言葉で、弓は一つの確信を得た。

「志穂……あなた、私と玲香に毒を――」

「そうよ」
 志穂は、全く悪びれることなく答えた。
「私に支給された武器ってね、ホントは毒の入った瓶だったの。『砒素』とか書いてあったかな? あなたが私の荷物を細かく調べたりして来なくて助かったわ。あのラバーカップは、駅のトイレから適当に取ってきただけ」
「……最初から、私たちをまとめて殺すつもりで……?」
 弓の問いに、志穂は口元を歪めることで応える。
「志、穂っ……!」
「最初は弓、あなただけのつもりだったわ。でも、あなたが玲香を探すって言うからさ。ついでに二人揃ってやっちゃおうと思って。だってあなた、ハズレ引いてたでしょ? それじゃあなただけ殺しても不利じゃない。最後まで生き残るためには、早く良い武器が欲しかったし」
――玲香――!
 そこで弓は、思わず玲香を見た。玲香の状態は、更に悪化していた。身体が痙攣を起こし始め、吐くものがなくなったのか黄色い胃液を吐き出している。そして……動きを止めた。
「れい、か……?」
 弓は、玲香の身体に触れた。その身体から徐々に血の気が引いていくのが、はっきりと感じ取れた。間違いなく、玲香は死んでいた。
「玲香……!」
 弓の頬を、何かの液体が濡らすのを感じた。それが涙だということを、今の弓には、知ることができなかった。弓の精神は、怒りのみに支配されようとしていた。やっと会えた親友。弓たちのために泣き腫らしてくれる親友。そんな人間の喪失は、弓の心をバラバラに引き裂こうとしていた。

「そろそろあなたも、死ぬかしらね。玲香の持ってた武器さえもらえば、ここに用は……」
 志穂がそこまで言いかけた時、弓の中で何かが切れた音が、した。先程まで覚えていた腹痛も、吐き気も、全て治まったように思った。これが『我を忘れる』ということなのかもしれない。弓は、そう思った。
「志、穂ぉぉぉ――っ!」
 即座に弓は、玲香が傍らに置いていたクロスボウを掴み取ると、志穂に体当たりを食らわせていた。油断からか、弓の動きを察知できていなかった志穂はあっさりと地面に仰向けに倒れこんだ。
 志穂は、気付けなかったのだ。玲香の異常を知った弓は、玲香と違ってすぐに食べたものを吐き出した。そのおかげで、砒素の中毒症状が比較的軽いもので済んだことに。それに気づいていれば、ここまでの油断はしなかっただろう。
「ゆ、弓……何で、あなたが動ける、の――」
「殺す……殺す殺す殺す殺す殺す殺してやる! お前なんか人間じゃない! 友達じゃない! 絶対にぶっ殺してやる――!」
 そう叫ぶと、弓は志穂の身体の上に馬乗りになってクロスボウを構えた。番えられた矢の先は、志穂の頭を捉えている。
「嘘よ、私はこんなとこで死にたくな――」
 その先は、絶対に言わせない。弓はそう思った。
――それなら、玲香だって死にたくなかったはずだ。玲香はあなたが殺した。それなのに『こんなとこで死にたくない』? あなたは、玲香をどこまで侮辱する気なの!

「お前なんかが、玲香を……馬鹿にするなぁ――っ!」
 弓は怒りに駆られて、クロスボウの引き金を引いた。放たれた矢は、言葉を紡ぎだすために開かれていた志穂の口腔内に突き刺さった。志穂の身体はしばらく痙攣を続けていたが、やがて完全に動きを止めた。その眼は、最後まで弓を見つめたまま。

「はぁ、はぁ、はぁ……」
 弓は、息を荒げながら地面に倒れこんだ。周囲には、玲香と志穂の亡骸。何とも、恐ろしい光景が広がっている。
 そこで、弓は玲香の亡骸のことを思い出した。すぐに弓は立ち上がると、玲香の亡骸を整えて、その眼を閉じてやる。冷静さを失いつつも、そういった判断だけは何とかできた。
「玲香……ごめんね。あなたのこと、助けられなかった。でもね、あなたを殺した奴は私が殺しておいたからさ、だから……安心してね?」
 どうにか言葉を紡ぐと、弓は玲香の残したデイパックを開ける。中には、クロスボウの矢がまだいくつも残っている。
「ねえ、玲香……私、もう何にも無くなっちゃった。これから、どうしよう? ねえ、答えて? 私、これからどうしたら良いのかな? ねえ……」
 そう呟きながら、弓はとっくに物言わぬ骸となった玲香の身体を、揺すり続けた。

 <AM3:10>女子12番 沼井玲香
 <AM3:13>女子2番 乙子志穂  ゲーム退場

<残り31人>


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