BATTLE ROYALE
〜 殺戮遊戯 〜


第54話

「ふう…」
 藤川圭吾(男子20番)は未だノートパソコンと向き合っていた。
『どう、圭吾? ハッキングの方は』
 小畑智(男子3番)が地図の裏にそう書くと、圭吾に見せた。
『もう少し時間がかかりそうだ』
 圭吾もそう地図の裏に書いた。
『そろそろ蓮と曽原、戻ってくるかな…?』
 今度は智がそう書いた。
『…そろそろ戻ってきてもおかしくはないな』
 そこで圭吾はやっぱり自分は字が下手だという、場違いな事を考えたが、すぐにその考えを打ち払った。
 そして圭吾は再びノートパソコンのほうに向いた。
 すると、外で車の音がした。
「…近いな」
 圭吾が今度は口で言った。
「見てくるね」
 智がそう言うと外に出て行った。
 そして、智が言った。
「圭吾、早く来なよ!」
 圭吾が外に出ると、そこには爆弾の材料を積んだ軽トラと、曽原秀也(男子10番)と橘蓮(男子12番)がいた。
 秀也が地図を出し、裏に書いた。
『約束のもの、持って来たぜ』
『あと軽トラも持ってきた』
 蓮が書いた。
『ありがとう、曽原、蓮。軽トラも役に立ちそうだ。よし、じゃあ智は曽原と蓮の3人で爆弾を作ってくれ。俺はハッキングの続きをする』
 圭吾がそう書くと、3人は揃って地図の裏にこう書いた。
『了解!』


<残り20人>


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