BATTLE
ROYALE
〜 殺戮遊戯 〜
第60話
稚下野六郎(埼玉県立北屋中学校3年A組プログラム担当官)は、モニター室にいた。
「どうだ、腰也。死者は出たか?」
稚下野はモニターに向かっていた座頭にそう言った。
「いえ、まだ一人も出ていません」
座頭はそう答えた。
「マジかよ…ペースちっとも上がんねえな…。ところで、今殺した人数の順位はどうなってる?」
座頭がその問いに答えた。
「今の所、佐藤が5人で1位、神野が4人で2位、高円寺と絵馬が3人で3位です」
「…そうか」
稚下野はそのまま、ソファーに寝転がってしまった。
「…」
座頭は思った。
―早く御森君の提案した作戦を実行したいのに…。
兵士全員が味方についたことはついたのだが、今は御森が言う反逆する時を待つしかないのだった。
その時、座頭は異変に気がついた。
「…ん? これは!? …大変です、ハッキングです!」
「何?」
稚下野が慌てて飛び起きた。
「今までの言動からして、男子20番とその仲間が行ったものと思われます!」
「ちっ!」
「あ…禁止エリアが解除されます!」
「何だと!? …くそーっ!」
稚下野は叫んだ。
そして、座頭は思った。
―このままでは、反逆計画が狂ってしまう、と…。
<残り19人>