BATTLE
ROYALE
〜 終わりに続く階段 〜
第10話
「意外ですね、七姫がゲームに乗った理由! 遠峯教官もそう思いますよね」
茶髪のツインテールを揺らしながら今回のパーティの中で紅一点の篠原由依菜が面白そうにこちらを向いてクツクツと笑っていた。
それを遠峯怜二は見えないようにしながらあいからわずのけだものを見る目で彼女を見ていた。
「たしかにそうですね、俺も出発前の様子を見て、ただの快楽殺人者にしか見えなかったので」
「いやぁ、いつみてもこの戦闘実験は面白いですね。みていて迫力があるというか、何というか」
やはり軍のやつというのは、いかれた連中しかいないんだなぁ。
こんなのが楽しい? 笑わせるな人間のゴミ。
篠原は大きく息を吐いた。
「でも自分でも思うんですよね…なんでこんなに狂っちゃったんだろうって。親友を奪ったこのゲームをこんなに楽しいと思うなんて」
篠原は自虐気味にハハッと小さく笑った。
どこか同情できる何かを感じられたが、同情してはいけないとすぐに脳処理し、その感情を追い払った。
「とりあえず仕事に戻りましょうか、篠原さん。これ以上話すと、辛いでしょう」
これ以上相手のペースに巻き込まれると、同情せざるをえないことになるので、距離を遠のかせた。
「すみません、遠峯教官…変な話をして」
申し訳なさそうな表情で篠原はペコリと頭を下げた。
「いえいえ、気にしてないですよ、ではこれで」
逃げるかのように足を動かし、仕事用のテーブルに移ると、大きくため息を吐いた。
軍のやつは皆屑だ。軍のやつは皆屑だ。
暗示をかけるように自分にそう言い聞かせた。
残り4名
序盤戦終了