BATTLE
ROYALE
〜 終わりに続く階段 〜
第11話
「ふぅ」
服部眞人(男子3番)が七姫蓮(男子2番)に殺されたところのちょうど真逆の位置にあるA-1に面する蜜柑畑を三咲優(女子3番)はうろついていた。
どこだろう…七姫君。大丈夫かなぁ。
その刹那近くから乱れたノイズ音が聞こえた。
これは先ほど、ルール説明でいっていた放送だろう。
「おはようございます、よく眠れましたか?」
どこか嫌味ったらしい声はノイズ音と混じり、より不快な声になっていた。
「では、この6時間で死んだ生徒を読み上げます名前順です。男子三番服部眞人君、男子四番柳生俊哉君。次女子です。女子1番五十嵐桃子さん以上3名です。ここのクラスは優秀ですね。このままだと近いうちに決着がつきそうです。では禁止エリアをいいます。一回しかいわないのでよく聞いてください」
優は私物のメモ帳を取り出し、シャープペンを取り出した。
「はい午前7時からA-1、午前9時からC-5。以上。では頑張ってください」
ノイズ音が小さくなりそして蝋燭の火のようにすぅっと消えた。
あと30分も満たないうちにここは禁止エリアになる急ごう。
シャープペンとメモ帳をディバックに突っ込み、再び歩みを始めた。
「7時からA-1、午前9時からC-5。以上。では頑張ってください」
C-4の蜜柑畑で楠哲平(男子1番)はノイズの発信源、すなわちスピーカーを凝視していた。
ノイズ音が消えた…あの鬱陶しい声が消えた。
そして、3人も死んだ。
先ほど逃げられた服部眞人(男子2番)の名前も呼ばれた。
笑いが止まらない。生きる確率があがったんだ。
勝ち組になる。
ただそれだけのために、この中学時代を勉学に費やしてきた。
寝る間も惜しんでだ。
近い将来、どんな人間も勝ち組か負け組に分類される。
負け組なんて嫌だ。
そう思いながらこの15年間生きてきた。
このまま行けば、生き残れる。勝てる。
勝って勝って勝ち組になってやる。
死にたくない、死にたくない、死にたくない、勝つ、勝つ、勝つ。
「ひゃひゃひゃ」
皆殺してやる。
残り4人